スポーツと歯科
投稿日:2021年6月1日
カテゴリ:新津田沼歯科ブログ
みなさんこんにちは。
新津田沼歯科クリニック 歯科医師の古屋です。
緊急事態宣言が再び延長され、
新型コロナウイルス感染がなかなか収まらない状況が続いています。
東京オリンピックの開催予定日が近づいており、
あと1ヶ月半ほどで開会予定となっていますが…
それまでに少しでも収束してほしいものです。
本日は、オリンピックが近づいているということで、
スポーツと歯科の関わりについてのお話です。
歯科大学には、「スポーツ歯科」という専門外来があることをご存知でしょうか。
ここでは、アスリートのメディカルチェックや
一般的なむし歯・歯周病といった治療のほか、
競技に応じた歯科的サポートをおこなっています。
実は、トップアスリートは一般人よりも歯に関連した
トラブルを多く抱えていると言われています。
たとえば、2016年リオデジャネイロ五輪の日本代表選手を対象におこなった調査では、
一般の15~29歳の平均と比べて未治療のむし歯が
2.5倍も多いという結果が出ています(国立スポーツ科学センター調べ)。
その原因には、体を作るために食事の量や回数が多いこと、
練習や遠征により治療の継続が難しいことなどが挙げられます。
むし歯治療以外にも、スポーツ歯科の専門外来ではマウスガード製作もおこないます。
マウスガードの主な役割は、「歯を守る」ことです。
ラグビーやボクシング、ホッケーなど接触の激しいスポーツにおいて、
衝撃による歯の外傷(破折・脱臼など)を防ぐために装着されることが多いです。
また、マウスガードの効果には、咬む力の向上があります。
歯の食いしばりに関する研究によると、
食いしばりは全身の筋肉を瞬間的に増強させる効果があると証明されています。
噛み合わせを整えて安定させることで、
体の軸がぶれず安定したフォームでプレーでき、瞬発力向上の効果が期待できます。
実際に、カスタムメイドのマウスガードを使用してから
記録が向上した選手もいるそうです。
競技用マウスガードを見る機会は普段あまりないと思いますので、
様々な競技のあるオリンピックが開催された際には、
試合中の選手の口元にも注目してみてください。
トップアスリートほどではないかもしれませんが、
お口の状態が悪いと体の不調にもつながるのは私たちも同じです。
体の健康はお口のメインテナンスから整えていきましょう。
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